odd建築デザイン事務所/中国四川省成都の高級懐石料理店「瑠璃」を設計

―中国でも愛される日本文化を現代解釈で体現―

odd(okamoto deguchi design)建築設計事務所(所在地:中国北京市 共同創設者:岡本慶三・出口勉 以下odd)は中国四川省成都にある高級懐石料理店「瑠璃」のコンセプト立案、および設計を手掛けました。

日本の食だけでなく、伝統工芸や庭園,茶道文化の美しさを一度に体験できるレストラン「瑠璃」。世界中の企業が集まる成都市グローバルビジネスエリアに位置しています。

 デザインコンセプト
禅宗は中国から日本に伝来し、中国と日本の間には長く密接な歴史があります。その歴史と現実が交差する空間を創り出しました。
禅宗由来の素材を活かし、自然を尊重・表現する懐石料理と、仏教の七宝の1つである「瑠璃」。そこからインスピレーションを受け、材料そのものを活かし、伝統技法と現代工芸を融合させた工法を採用しました。

 エントランス
エントランスに足を踏み入れると、日本の伝統木工工芸である、雲の絵柄が浮かび上がる精巧な組子細工と、職人が仕上げた重みある版築の壁が現れます。両者のコントラストが厳粛・重厚さを強調しています。反対側の壁には竹が並び、段々と竹林の奥へと進んで行く様な気持ちになります。

 茶室
日本の食文化の美しさは、茶道文化と切っても切れない関係にあります。そこで、店内中央に現代的な技法と解釈で茶室を創りました。枯山水庭園に浮かぶ「光の茶室」です。
和紙のファサードからは、瑠璃のような光と影が透けて見え、時間によってまぶしい太陽の光から柔らかな月の光へと変化します。

 店内通路
店内に入ると、つい散策したくなるような枯山水庭園や石畳の小道が、エントランス・調理場そして点在する個室の間にまでいくつもあります。ゲストは曲がりくねった小道を、様々な景色や体験をしながら進んで行きます。
中でも願いが込められた「水上の灯籠」が無限に広がる廊下はひときわ目立ちます。

 個室とカウンター席
個室は、店内の四方に点在しています。エリアによって異なる雰囲気が、個室それぞれ違った景観を作りあげています。食事と共に様々な景色と趣きを楽しんでいただけます。
カウンター席は店内唯一のセミオープンスペース。カウンターはヒノキで長さは8m、板場の調理台と同じ高さです。カウンターの後ろの壁は温かみのある白色にし、明るく柔らかな照明が高級感を演出します。あえてシンプルな装飾にする事で、ゲストが食事をしながら板前の職人技をも楽しむ事ができます。

【概要】
 名称       :瑠璃 懐石料理(るり かいせきりょうり)
 所在地      :四川省成都市天府国際金融センター
 完成年日     :2021年6月
 建築面積     :660㎡
 設計・デザイン監修:odd (okamoto deguchi design)建築設計事務所
照明設計     :Lighting Planners Associates
電気機器コンサル :Beijing Dongzhouji Technical Consultation (石川星明、竹林克宣、山崎隆司)
撮影       :Ruijing Photo (広松美佐江、宋昱明)

<oddについて>
odd(okamoto deguchi design)建築設計事務所は中国北京にて日本人の岡本慶三と出口勉が共同設立した建築・インテリアを中心に活動しているデザイン事務所です。
素材を革新的な方法で使い、その場所の文化を尊重しながら最新かつ現代的な技法を用いて、独特で特徴的なデザインを創造します。
創業以来、中国国内外の注目を集め、多くの賞をいただきました。
イギリスRestaurant & Bar Design Awards2020/Shortlisted、中国 INTERIOR DESIGN ANNUAL2020/TOP100、イギリスdezeen awards2019/longlisted、フランスInnodesign Prize2019/Interior Design/Space Design、アメリカInterior Design HiP Awards2019/ Design Leader: Hospitality、韓国Asia Design Prize2017など。

リリース元:odd建築デザイン事務所
URL:http://flow.page/odd_offical


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