江戸表具研究会 表粋会/掛軸の未来展2024 10/22より銀座で開催

各界アーティストと表具師との感性のコラボレーション

掛軸の未来展2024開催

掛軸文化を次世代へと繋ぐ試み
多種多様なアートのカテゴリーを超えて、
「未来の掛軸」にふさわしい作品が集う展覧会

表粋会は、新作掛軸が並ぶ展覧会「掛軸の未来展2024」を開催いたします。
この開催にあたり、様々なカテゴリーのアーティストから、『あなたが掛軸にしたいと思う作品』というテーマで作品を募集しました。集まった作品の中から、表粋会所属の表具師が、自らが掛軸に仕立てたいと思う(掛軸の未来を感じる)作品を選び、表具師的感性を以て掛軸に仕立てました。日本画・書・水墨画などの作品の他にも、染色織物など従来の掛軸作品の枠にとどまらない43作品が、銀座大黒屋ギャラリー6階に集結いたします。
各界アーティストと表具師との感性のコラボレーションを感じることができる展覧会です。

表粋会では、2018年・2020年・2022年の過去3回にわたり、東京近郊の美大とコラボし、美大生の描いた画を掛軸に仕立て、展示する展覧会、「掛軸と絵画の未来展」を開催してまいりました。
そのコンセプトを継承・発展させ、今回の展覧会は「美大生」「絵画」の制約を取り払い、プロ・アマ問わず、不特定多数の作家・アーティストから作品を募集する「公募展」形式にての実施となります。
「あなたが『掛軸にしたいと思う作品』」をテーマに掲げ、「絵画」に留まらない、様々な作品の応募を受け付け、「掛軸文化を未来へつなぐ」という当会の想いをより鮮明に打ち出します。

会  期:2024年10月22日(火) ~ 27日(日)
開場時間:11:00~19:00(最終日は18:00まで)
会  場:銀座大黒屋6階ギャラリー  (〒104-0061 東京都中央区銀座5-7−6)
主  催:江戸表具研究会「表粋会」
後  援:一般社団法人 東京表具経師内装文化協会
協  賛:一般財団法人 世界紙文化遺産支援財団 紙守
協  力:株式会社 マスミ東京
入場料金:無料
参加作家:阿部エリカ・池田幸子・出岡由行・ikka-maa・稲垣奈美・岩丸博美・植苗美穂
     上本佳朋・王睿・大谷まや・岡島英号・川谷桃子・河邉雅子・北郷由羽・黒岩綾子
     斎藤美穂・佐藤理紗・島田由子・清水祐貴子・関根翔陽・曽根由起・武沢昌子・築井渚
     陳天逸・鶴田千尋・寺島響水・都丸花凪・冨山静香・新倉章子・西田有希・西村直子
     馬場愛恵・福田彩乃・又木絵美・松島愛莉・芽々・森田裕八・安井雅子
     やまもとかずひさ・yurika・蘭鳳・若林真沙実・渡邊美波 (五十音順・敬称略・43名)

掛軸・屏風・襖などを製作する職人、表具師・経師による江戸表具の研究会です。平成8年に熱意ある若手を中心に発足し、現在36名が所属。表具の発展と継承者育成・技術向上を目指して、従来は師弟の間でのみ受け継がれてきた技法を、互いに教え合い研鑽しています。
業界団体主催の表装展や全国規模の技能士競技会などにおいても受賞・入賞をかさね、実力者を輩出しています。このような活動が認められ、2016年には人気漫画家・井上雄彦氏(代表作『スラムダンク』『バガボンド』等)により、伊勢神宮へ式年遷宮を機に奉納された墨絵作品『承』の、巻物の仕立て作業を担当させていただきました。
2022年に開催した「第3回掛軸と絵画の未来展」では、実業家で茶人の原三渓によって作られた、日本庭園「横浜三渓園」を運営する公益財団法人三渓園保勝会との協同開催を実現しました。開催期間中の連動企画としまして、三渓園所蔵の巻子(原三渓自筆の書画「観梅会の記」)の修復の様子のパネル展示も行いました。この修復は、表粋会が三渓園から依頼を受け、会員にて作業を行ったものです。
表粋会ホームページ  https://hyousuikai.org/

■掛軸文化の危機
掛軸は日本の絵画・書跡文化の一つの形態として、数百年もの間続いてきました。近世以降は一般庶民のあいだにも広まり、昭和の時代の家庭では床の間に掛軸をかけるのが一般的となっていました。しかし現在では、住宅に和室が少なくなり、床の間もそれ以上に減少しています。気に入った絵や優れた書を複数所持して、季節ごとにかけ替えるといったこともほぼ無くなりました。すでに私邸で美術品を鑑賞し、個人が美術品を所有する文化そのものが衰退してしまったとも言えると思います。

■表具の今
表具師は、掛軸をはじめとして、襖・屏風・額・巻子・画帳・手鑑などを製作します。紙に書かれたあらゆる絵画・書跡の表装を手掛け、作品の制作と鑑賞の両方を支えてきました。さらにこれらの物の修復も行って、現代に膨大な文化財を残す一翼を担ってきました。しかし、時代の流れで、その仕事量は減少傾向にあります。また、一方、手早く安価に掛軸を仕立てられる「化学糊」や「機械表装」という新工法が登場し(これは長期保存に向かないという重大な欠点があることが分かっています)、一部の職人や顧客の間に少なからず浸透しているという現状もあります。このような現状を踏まえ、表粋会では古来の技術や知識の継承を意識し、研鑽を積んでいます。

■掛軸文化を未来に繋ぐ試み
私たち表粋会は今回の未来展に際し、時代に即した掛軸、現代に受け入れられる表装を求め、また広く一般に提案して、これからの数百年も残るような掛軸のあり方を模索していこうと考えています。美術界・表具業界はもとより、広く一般市民の皆様に、掛軸という存在・可能性を考えていただく契機となるよう計画してまいります。

リリース元:江戸表具研究会 表粋会
URL:http://hyousuikai.org/


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