香港貿易発展局／アジア最大のファッションイベント『センターステージ』　

～過去最多250ブランドが参加　8500人超のバイヤーを動員～

香港貿易発展局（HKTDC）主催、文化創意産業発展機構（CCIDA）後援によるアジアを代表するファッションイベント第9回「CENTRESTAGE」には、世界中のバイヤー8500人超に加え、多くの一般客が来場し、盛況のうちに閉幕しました。本展には、18の国と地域から過去最多となる250の国際ブランドが集結し、また香港出身ファッションデザイナー、ロバート・ウン氏による壮大なオープニングランウェイショーが香港故宮文化博物館で開催され、セレブレティやファッショニスタなど業界関係者を魅了しました。

アジアのファッションシーンを彩る華やかな幕開け　～ロバート・ウン氏による圧巻のランウェイショー～
9月3日、香港故宮文化博物館にて本展の前夜祭「CENTRESTAGE ELITES」が華やかに行われました。この特別なイベントでは、パリ・オートクチュール・ウィークに初参加を果たした香港出身のデザイナー、ロバート・ウン氏が故郷で初めての凱旋ランウェイショーを行い、最新コレクションを披露しました。香港出身のウン氏は、2012年にロンドン・カレッジ・オブ・ファッションの卒業コレクションで注目を集め、2014年には自身のブランドを立ち上げ、瞬く間にファッション業界での名声を確立しました。そのクリエイティブな才能は国際的に高く評価され、2020年には「Fashion Asia Hong Kong」の「10人のアジア注目デザイナー」に選出され、2023年にはVogue Business100などによってファッション界の影響力のある人物に選ばれました。ウン氏の作品はビヨンセ、セリーヌ・ディオン、レディー・ガガなどの国際的なセレブリティに愛用され、映画『ハンガー・ゲーム』や王家衛（ウォン・カーウァイ）監督のCMのデザインも手掛けています。今回の凱旋ショーでは、彼の卓越したデザインセンスと創造力が一堂に会し、多くの観客を魅了しました。　

今回披露した最新コレクションは、祖母への想いをささげ、香港の女性たちの不屈の
精神や強さ、優雅さにインスピレーションを受けて制作しています。繊細なディテールを施したエレガント且つ刺激的な作品はセレブレティからバイヤーまで多くの観客を魅了しました。今回のショーについてウン氏は次のように述べています。「ファッションデザイナーになりたいという夢は、ここ香港で始まりました。この地でコレクションを発表することは、この10年間の経験や記憶を蘇らせ、感謝の気持ちでいっぱいです。特にこのショーは、香港の人々に共感してもらえる要素を取り入れました。」

展示会2日目（9月5日）には、ウン氏によるトークセッションが開催され、自身のデザイン哲学とキャリアについて語り、業界関係者やデザインを学ぶ学生たちに共有しました。また、展示会場内では彼の革新的なデザインが展示されました。

独創的なデザインの饗宴　世界のブランドが集結
世界の18カ国・地域から250を超える著名ブランドや新進ブランドが参加し、過去最多の出展数を記録した今年の展示会は、業界バイヤーやファッショニスタをその先鋭的なクリエーションの世界へと導きました。

カナダの「CNTRBND」やドイツの「VOO Store」、イタリアの「SUGAR s.r.l.」など、世界各国の主要なマルチブランドストアが参加したほか、フランスの「Galeries Lafayette」やシンガポールの「Metro（Private）Limited」などの百貨店の代表者などが商談を行いました。日本からは、今年8月に香港の尖沙咀に店舗をオープンし好評を博すフィットネスブランド「VALX」、上田安子服飾専門学校のトップクリエイター学科2年生が手掛ける2025SS新商品を展開した「UCF」、「無意識思考の構造」のコンセプトをテーマに、ストレスなく着心地の良いアイテムを提供する「REPESCAGEM」、江戸から昭和初期まで使用されていた着物や布の色彩、刺繍の美しさを現代の技術で再現し、バッグ、スカーフ、布小物のデザインを手がける「MEZUcofu」が出展し、多くの海外バイヤーを魅了しました。

今回初めて、アスレジャーゾーンとサーキュラーファッションゾーンが新設されました。これにより、急成長中のアクティブウェアと循環型ファッションの最新トレンドが一堂に展示されました。初参加となる香港英国総領事館は、英国人デザイナーの巨匠ロクサンダ・イリンチック氏のレーベル「Roksanda」を含む8つの英国ブランドのサーキュラーファッションを紹介しました。

同展には、英国パビリオンやシンガポールファッションカウンシルが参加したほか、香港ファッションデザイナー協会（HKFDA）、香港デザインインスティテュート（HKDI）、 人工知能設計研究所（AiDLab）、Redress、ニットウェア・イノベーション・デザイン協会（KIDS）、香港理工大学ファッション・テキスタイル学部、香港テキスタイル・アパレル研究所（HKRITA）などが香港域外から多様な産業団体が出展しました。

また、4日間に亘る会期中、40ものファッションショーとイベントが開催され、地元香港のANGUS TSUI、röyksopp gakkai、selfFab、 Z I D I など、4つのトップブランドが最新コレクションを披露し、斬新なデザインを披露しました。

展示会は、台風の影響で一時的中断を余儀なくされながらも、カナダのCNTRBND、フランスのElevastor、ドイツのVOO Store、アラブ首長国連邦のUrbanist Store、日本のThe Four-Eyed Limited、中国本土のANCHORET、台湾のCLUB DESIGNERなど世界中から様々なバイヤーが来場し、特に日本、台湾、タイなどのアジア地域から来場したバイヤーが大幅に増加したことが明らかになりました。

若手デザインの才能が集結　「香港ヤングファッションデザイナーズコンテスト2024（YDC）」　
フェア最終日には、香港の若手ファッションデザイナーの登竜門とされる「香港ヤング・ファッション・デザイナー ズ・コンテスト(YDC)」のファイナル審査が行われ、最終選考に選ばれた10組の才能溢れるヤングデザイナーらが、賞を競いました。

今年のコンテストの審査員には、ファッション業界やメディアの代表者など著名な審査員が名を連ねました。VIP審査員には、日本のファッションブランド「doublet (ダブレット)」の創設者兼デザイナーである井野将之氏が登場し、その他の著名な審査員には、The Moleculeの共同創設者であるジョナサン・リー氏、Vogue香港のアソシエイトパブリッシャーであるチュウ・アイミ氏など多くの著名審査員が参加されました。

コンテストに優勝したタイガー・チョン氏の作品「Rager」は、日本のアニメ「ドラゴンボール」のキャラクター、孫悟空が怒りによって大猿に変身する場面からインスピレーションを得たデザインです。

ファッション業界動向を発信　多彩なテーマのセミナー
会期中、ファッション業界の各分野で著名な専門家が集まり、最新のファッショントレンドや業界の発展、革新的技術について洞察するセミナーが開催されました。YDCコンテストのVIP審査員として参加した井野氏は、アジア人初の快挙としてLVMH主催の世界最高峰のファッションコンテスト「LVMH Prize for Young Fashion Designers 2018」でグランプリを受賞し、ファッション界を牽引しています。9月6日に行われたセミナー「How Can Fashion Prizes Help Young Creatives?（ファッション賞は若手クリエイターをどのように支援できるのか？）」では、井野氏が自身の経験を共有しました。また、ジョナサン・リー氏がモデレーターを務める中、BOH PROJECTの創設者ボーハン・キュー氏やスタイリスト兼アートディレクターのデクラン・チャン氏も参加し、貴重な見識が交わされました。

また英国人デザイナーの巨匠ロクサンダ・イリンチック氏も自らもシェアリング・セッションを開催し、デザインのインスピレーションについて語りました。彼女のデザインは、アメリカのポップスター、レディー・ガガをはじめ、ミシェル・オバマ元米国大統領夫人、英国王室のキャサリン皇太子妃など、世界の著名人に着用されています。

新興市場の需要拡大が業界に大きなチャンスを提供
会期中に実施された業界調査では、約370人の出展者およびバイヤーに対してインタビューを行い、今後の業界の見通しや製品トレンドに関する意見を集めました。調査によると、回答者の34.8%が今後6〜12ヶ月で売上の増加を見込んでおり、56.3%は売上が変わらないと予想しています。特に、36%が新興市場での需要増加を2024年の大きな機会と捉えていることが明らかになりました。
また、ファッションアクセサリーや都市型のカジュアルウェアが市場で大きな成長可能性を秘めていると考える出展者が多く、39%がファッションアクセサリー、29%が都市型カジュアルウェアの成長を期待していると回答しています。

リリース元：香港貿易発展局
URL：http://www.hktdc.com/Japan