Alpha Contemporary/日韓新進気鋭グループ展、3Dプリンティングの装身具など

1/31まで、東京都港区三田

このたび Alpha Contemporary は、『日韓同世代新進気鋭によるグループ展第三弾 – 酔いたまえ – :大矢 加奈子、チョン・リョンジェ Japanese and Korean Contemporary Next vol3. – Get Drunk -:Kanako Ohya and Ryung-jae Jung)』を実施する。

今回の展示は、Alpha Contemporary の開館記念シリーズ Korean Contemporary ”Now” and ”Next” の四回目の展示である。

Korean Contemporary ”Now“ では、グロバール アートシーンで活躍している韓国の中堅アーティストによる現在の韓国のアートシーンを、Korean Contemporary ”Next” では、日韓の 1980 年代生まれの同世代アーティストによる次世代アートシーンを紹介する。

フランスの詩人シャルル ボードレール(b. 1821, Charles Baudelaire)は、有名な散文詩「酔いたまえ」で私達にのしかかり、地面へ身を屈めさせる、「時間」という恐ろしい重荷を感じないためには、途切れることなく酔わないといけないと言っている。

今回の展示では、ボードレールの「酔いたまえ」から着想を得た展示会を行う。

大矢 加奈子 (日本 b.1983) は、現実に起きているかのような空想や想像、また非現実的な幻想に浸り、白昼夢を観ているような心象表現を連想させる。
大矢の赤とオレンジの空間は、鑑賞者と絵画の中の空間を分ける境界線として機能している他、実在と虚像、空想と現実が入り交ざっている絵画の空間を表わす。

また、この赤とオレンジの空間は、酔いしれている日常に危うさとどこか不安感を抱かせつつ、また酔いしれているものへの強い願望も伺わせる心象表現の高い空間を表わす。実在と虚像が入り混じった極日常的なオブゼー達は、私達に私的な白昼夢を思い起こしてくれる。

大矢の作品を通して自分たちの自画像の確認、もしくは他人の私的な欲望や空想の空間をのぞき込むことで、過ぎて行く日常の中で、私達の鮮烈な願望、空想、想像をより鮮明なものにさせることができるでしょう。

今回の展示では、2022 年までの旧作を中心に展示を行う。

チョン・リョンジェ (韓国) は、3D プリンティング技法と従来の金属工芸技法、モーションというテーマを通して、装身具と身体の関係を直接的に物語る。デジタルの複製で作られた数千子のチェーンは、決められていない束の形として出力される。これは、デジタルのみが持っている無限の選択、絶えずの変形の調整可能性の完璧さを表わし、着用者によってのみ、形が決定される偶然な幸運の機会を与えるためである。その後、弾性を持ったポリアマイドチェーンの束が身体の上に着用され、身体の持続的な動きと重力の変化にも敏感に反応し、着用者を通して完成される。作品の完成は、着用者によりなされ、観覧者にも精神的な反応を呼び起こし、その意味を拡大していく。

チョンの身体の小さな動きにも反応して揺れる鮮やかな装身具は、特別なパーティーに出席する時のわくわくさを抱かせてくれる。

極日常な自分の部屋の中で、つかの間でも日常の些細なものやその些細なものを構成する自分自身に酔いしれ、願望を空想する時は、私達に押しかかる「時間」という恐ろしい重荷から解放される幸せな時である。

私達は、今、何かに酔っているのか、自問自答してほしい。

大矢 加奈子は、2006 年、東京造形大学美術学部美術学科絵画専攻卒業し、2008 年、東京芸術大学大学院修士課程美術研究科絵画専攻修了した。

2008 年、群馬青年ビエンナーレ大賞を受賞し、2009 年には、第28回損保ジャパン美術財団選抜奨励展秀作を受賞した。

群馬県立近代美術館など国内主要機関、団体に作品を所蔵いただいている。

チョン・リョンジェは、現在韓国にアトリエを構えて、作品制作をしている。韓国国民大学 金属工芸科を卒業 (2016) し、韓国とヨーロッパ、アメリカ、中国、日本、台湾などで個人、団体展、アートフェアに参加した。

アメリカ、韓国、スペイン、イタリアなどの工芸やジュエリー部門で受賞され、作品は、韓国ソウル工芸博物館や、ベルリンのDeutsches Technikmuseum Berlinなど国内外主要機関、団体などに所蔵されている。

最後に、「酔いたまえ」の全文は以下である。

「酔いたまえ」
シャルル ボードレール

常に酔っていなければならない。
全てはそれにかかっている。
それがただ一つの問題だ。
君にのしかかり、地面へ身を屈めさせる、「時間」という恐ろしい重荷を感じないためには、途切れることなく酔わないといけない。

では、何で酔うのか? 酒、詩、美徳、好きなものでいい。とにかく、酔いたまえ。

時に、お屋敷の階段で、窪みの緑の草の上で、部屋のどんよりとした孤独の中で、君は眼を覚ますことがあるだろう。
酔いはもうかなり収まっているか、完全に消えている。
そんな時には、尋ねたまえ。

風に、波に、星に、鳥に、柱時計に、全ての逃げ去っていくものに、全ての転がっていくものに、全ての歌うものに、全ての話すものに、尋ねたまえ。
今が何の時かと。
そうすれば、風が、波が、星が、鳥が、柱時計が、応えてくれるだろう。

酔う時だ! ”時間”を耐え忍ぶ奴隷にならないために、酔いたまえ。
常に酔いたまえ! 酒でも、詩でも、美徳でも、好きなものでいい。

■展示概要
□会期|2023年12月15日(金)~2024年1月31日(水)
□時間|12:00~18:00 ※休廊:日、月、祝日
□会場|Alpha Contemporary
□入場|無料
□お問い合わせ|infoalphacontemporary@gmail.com
□特集ページ|https://www.alpha-contemporary.com/ja/japaneseandkoreancontemporarynext3

■Alpha Contemporary(アルファ コンテンポラリー)
Alpha Contemporaryは、同時代性に関しての独自な視点を持って、国内外のアーティストを日本と世界に向けて紹介いたします。また、作品のみならず、作品の製作プロセスやコンセプト、アーティストからのメッセージをグロバールアートシーンへ共有いたします。

□住所|〒108-0073 東京都港区三田2-13-9 三田東門ビル8F
□営業時間|火曜―土曜 12時―18時 (日、月、祝日:休廊)
□ホームページ| https://www.alpha-contemporary.com/ja
□Instagram|https://www.instagram.com/alpha_contemporary/

リリース元:Alpha Contemporary
URL:https://www.alpha-contemporary.com/


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